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home > 海ごみの回収をやってみよう!(指標漂着物の特徴−ディスポーザブルライター)
指標漂着物の特徴(ディスポーザブルライター)
 ディスポーザブルライター(以下ライターと称する)は,1970年代にタバコの火付け道具として発売されて以来,愛煙家を中心に広く世界的に普及した商品です。その使用量は膨大で,日本だけでも年間4億本以上(2004年)が輸入されています。このライターは,可燃性ガスを高圧で蓄えるための強固な中空構造を持つことから,海岸にも多数漂着しており,例えば,2002年度の国際海岸クリーンアップキャンペーンでは,日本国内で2,390本(42アイテム中14位),世界75ケ国で39,860本(42アイテム中22位)が回収されています。
 漂着物となったライターは,派手なタンク色のため発見が容易で,回収後も小型のため運搬が容易であるという特徴をもちます。またタンク底面に刻印された記号や形状等より製造・消費国(流出国)が判別※でき,さらにはタンク表面に印刷された広告文字より配布された都市(流出都市)まで判別することができます。(分類方法は「参考資料2」参照)ライターは,携帯性が高いという特徴から,配布地と廃棄地の間にかなりの隔たりがある可能性を持ちますが,一連の研究では,漂着ライターが運搬されずに配布地で消費され廃棄されたものと仮定し,文字情報から得られた配布都市を流出都市と定義しています。

※ライター以外の漂着物(例えば注射器,名刺,ペットボトル,プラスチックフロート)でも流出国の判別は可能です。しかし注射器では「数量が少ない,危険」,名刺では「プラスチック素材のものしか漂着しない,漂着が稀」,ペットボトルでは「容積があり,運搬が難」,プラスチックフロートでは「発生源が限られている」等といった欠点があり,ライターが指標として選ばれました。

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