特に10月には、瀬戸内海の沿岸域の高校生を対象とした体験学習会を実施し、70名にも及ぶ高校生が体験を通じて瀬戸内海の環境問題を実感して、解決に必要なことなどを学習できる場を提供できた。
また、5月には、全国規模のテレビ局の取材があり、人気アナウンサーと一緒に船上での作業に取り組み、現場の状況を全国へ情報発信できたと考える。
啓発活動では、瀬戸内海が閉鎖性海域と考えると、沿岸域からの影響が大きいと考え、沿岸域へ拘った啓発活動を行った。特に香川県の瀬戸内海歴史民俗資料館では4か月の会期で啓発の展示会を開催させていただき、多くの来館者を集め、4回の展示説明会では来館者に直接解説をして、瀬戸内海を超えて海底ごみが影響を及ぼす様子を理解してもらった。また、全国規模のフォーラム・学会等では、同世代やあらゆる世代に向けて情報発信を行った。さらに、出前授業では生活者の目線に立って海底ごみ問題の学びの場を作り、日頃の生活において留意する点等について理解を深めた。
以上のことから、海底ごみの回収と啓発に取り組み、海底環境の浄化と陸域からのごみの発生抑制に努めるだけではなく、地域と地域が相互理解と共通認識を持ち、瀬戸内海沿岸域全体で問題の解決に取り組めるよう努力した。
(助成額:18万円)