● 趣 旨
大阪府南部の阪南市周辺では、古くから漁業と農業の両方を営む文化があり、海と陸とが「生活」で密接に関わり合っていたが、戦後の経済発展とともにこれらの関わり合いは次第に薄れていき、今では農地の多くは宅地か放棄地になり、ノリの養殖の漁業者も一家族となってしまった。本活動は、陸と海のそれぞれからの自然の恵みを受けて育つ”米”と”海苔”を自分たちで育て味わうことで、地域の生活に根ざした持続可能な環境保全のあり方を地域と一緒になって考え伝えていく事を目的とする。
● 内 容
陸と海のそれぞれからの自然の恵みを受けて育つ”米”と”海苔”を自分たちで育て味わうことで、海と陸と循環を実感してもらい、地域の生活に根ざした持続可能な環境保全のあり方を考え伝えていく事を目的とし、平成27年6月〜平成28年3月までの計6回のプログラムで実施した。それぞれのプログラムの内容を以下に示す。
● 実施日
- 平成27年6月14日
「みんなで田植えをしよう!!」
田植え体験
- 平成27年7月26日
「田んぼの生き物を観察しよう!!」
田んぼの生き物観察会/タコ獲りに挑戦
- 平成27年10月18日
「みんなでお米を収穫しよう!!」
稲刈り体験
- 平成28年1月17日
「みんなでノリを育てよう!!」
大阪湾および地域文化を知るための魚介類紹介/チリメンモンスターを探せ/わら草履づくり
- 平成28年2月14日
「自分の海苔を作ろう!!」
ノリの摘み取り/ノリ漉き体験/海苔の学習会
- 平成28年3月6日
「収穫祭!海と陸の恵みを味わおう!!」
自分たちで育てた米と海苔でおにぎりを作って食べる。/海苔の学習会
● 実施場所
大阪府阪南市西鳥取
● 実施結果と成果
全6回の年間プログラムとして一般公募し、参加者は198名であった。また、スタッフは各回平均30名であった。
本年度から阪南市長がボランティアとして参加された他、阪南市の広報紙の一面を飾るなど、地域の活動としての認知度が大きく向上した。
本プログラムは、地産地消の促進や、地域の埋もれている食材(漁業資源)の発信による地域の活力向上を目指しているため、地域の漁業協同組合(下荘漁業協同組合・西鳥取漁業協同組合・尾崎漁業協同組合)と連携するとともに、持続可能な仕組みを構築するために、阪南市、阪南市商工会、大阪自然環境保全協会、大阪府立大学、海藻おしばくらぶ、関西よつ葉連絡会とも連携して平成26年度より5ヶ年計画で実施している。


(助成額:20万円)