● 実施結果と成果
瀬戸内海の海底ごみの回収活動は漁業関係者の協力の下、年6回実施した。決して良い回収環境ではないが、1回の作業は船上にて3時間以上に及び、多くの海底ごみを回収することができた。定点での回収量が減少しており、成果が表れている。回収活動は広く、一般に公開しており、地域・メディア・中高生などが乗船して体験や情報発信したことで、回収活動の困難さや瀬戸内海の恵みについて幅広く伝えられたと感じている。
啓発活動では、新聞・テレビ・webなど多くの報道機関が情報発信した。また、学術活動では、学会をはじめ多くの発表の場へ参加して一緒に考えてもらった。特に「第1回宗像国際環境100人会議」での報告では、国内外の学者・活動家・環境団体・学生などへ向けて情報発信でき、情報交換できた。また、同世代の中高生を対象として10月の海底ごみの体験学習会では、本校の生徒が案内者となり、各漁船での説明・指導を行った。そして、瀬戸内海の海の幸を食べることで、海底ごみ問題を通して瀬戸内海の自然を考える機会とした。
以上のことから、海底ごみの回収と啓発に取り組み、海底の浄化と共に、海底ごみと人との距離を縮めることができたと考えている。
(助成額:16万円)