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KJB瀬戸内基金・フィリップモリスジャパン株式会社
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活動名称
‘ふるさとの原風景再生プロジェクト’太市の郷 (兵庫県)
団体名称
太市の郷
連絡先
〒671−2233 兵庫県姫路市太市中62
TEL:079−269−0707
FAX:079−269−0707
Email:oichi_no_sato@yahoo.co.jp
URL
写真

活動の概要

● 趣 旨
 活動地「太市」は四方を小高い山に囲まれた緑豊かな中山間地で、郷の中央部を縦断蛇行する「大津茂川」は2級河川ながら単独水系を形成しています。
 しかし現在の川は水が枯渇し、自然の情景がそがれ生活と隔絶してしまって、農の衰退とともに郷里の疲弊した姿そのものです。
 嘗て下り場と呼ばれた生活のための水場を、交遊水端会議が出来たり、子どもたちのざわめきの声が聞こえる環境に取り戻したいと思います。川は私たちにとって根幹資産!
 いまの阻害された容姿のままでは、次代の子どもたちに引き継げません。
● 内 容
 川原の外来植物オオブタクサやアレチウリの除去。川堤を覆う樹木伐採をすすめながら、川の水質調査やゴミ収集を継続実施。ヌートリアやスクミリンゴガイなど、近年に飛躍的増殖している外来種の弊害についての実情調査もしました。
 また、当会のグリーンサポーターが中心になって「ホタル観察会」や、地域の小学校の自然環境学習「水性生物の捕獲観察」・子ども園の園児と「水路での生き物探し」などを開催しました。川原に近付ける(降りて行ける) 特定域の除草や、土嚢積み・アユミを設置するなどの環境整備にも努めました。そして水源の「里山林の保全」は殊更に重要な事業と捉え、地域特性の竹林整備活動にも汗を流しています。
● 実施日
平成22年4月1日〜平成23年3月31日
● 実施場所
兵庫県姫路市太市地区
大津茂川の流域及び周辺里山里地一帯
● 実施結果と成果
 河川ゴミ収集や河畔木伐採の活動は年度を重ねるごとに改善の様子が現れてきました。しかしオオブタクサ刈込み除去は、該当物が減退した後に当初見えなかった植種のセイヨウカラシナが群生。ホタル観察会では直前の大雨が由来し、繭床が流され飛翔数が激減するなど、生育環境を整える新たな思案が生じました。ヌートリアやスクミリンゴガイなど、近年に飛躍的増殖している外来種の弊害についても検証や勉強会を続けています。
 子ども達との自然体験学習「川の生物観察」では魚の種が極度に少ないことが分かり、特に顕著なのは回遊魚類がほとんど見受けられないことでした。これは汽水域の工場街で水質が汚濁し、小さな河川故の河口閉塞が及ぼす影響と思えます。
 身近な自然環境の内で多様な生物が発しているシグナルを感受し、環境保全の重要さを認識するとともに、一筋縄ではいかない苦汁を実感しています。

上の写真:場 所/姫路市太市中 中村橋付近
地域の小学校(三年生)の自然体験学習「川の生き物観察」を行いました。地域の川の現状「生物多様性」低下が、今後の活動に様々な課題を提示します。

(助成額:15万円)
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