| はじめに |
| 第5回世界閉鎖性海域環境保全会議が2001年11月19日から22日まで、「神戸・淡路」で開催され、瀬戸内海セッションはこの会議の特別セッションとして11
月22 日淡路夢舞台国際会議場で開催されました。 このたびの「第5回世界閉鎖性海域環境保全会議」は、これまでのエメックス活動を総括し、検証するとともに20世紀において解決できなかった閉鎖性海域が直面する(1)閉鎖性海域の環境修復・創造、(2)科学者、行政担当者、企業関係者、市民、NGO の参加と連携、(3)情報技術の発展を社会的背景とした新たな活動の構築、(4)陸域と海域のガヴァナンス、(5)21世紀を担う子供たちに向けた環境教育などの課題について、科学者、行政担当者、企業関係者、市民、NGO等が意見交換し、新たなネットワ−クと地域、世代、組織を越えたパ−トナ−シップの形成のもとに閉鎖性海域毎の地理的、自然的、社会経済的な条件を考慮しつつ、環境修復・創造の観点から生活、産業等を含む人間と自然との共生の場として一体的、総合的に保全していくための具体的な方策を提言する「新たな出発点」とすることを、その開催趣旨としていました。 こうした会議の趣旨を背景としながら、当エメックス活動が瀬戸内海を起点として出発した歴史的経過、また瀬戸内海に面した「神戸・淡路」で開催されることから、「瀬戸内海」をケ−ススタディ−として、これまでの施策の結果やその検証を踏まえ、今後いかなる展開を図っていくかという課題は、いつに瀬戸内海だけではなく、国内外の閉鎖性海域の共通の課題であるという認識がありました。 そこで、当会議実行委員会のもとに設置された運営委員会、プログラム部会等で「瀬戸内海」という「場」を通じて研究者、NGO、行政がそれぞれの立場から話題を提供し、全体の中で討議する「瀬戸内海セッション」を開催し、これまでに瀬戸内海で何が行われてきたか、また何が行われなかったか、他の閉鎖性海域の取り組みとの情報交流を通じ、21世紀において何をすべきかを検証・提起することが必要である、ということが提案されました。 当セッションの企画構成、またその準備については、行政、研究者、NGO、企業関係者の多大な協力を得て、約半年近くの時間をかけ、瀬戸内海環境保全知事・市長会議、社団法人瀬戸内海環境保全協会、瀬戸内海研究会議の各事務局が協働してあたりました。その結果、当セッションには約340名の参加者があり、内外から多大な評価を得ることができ、ラポタ−をつとめて頂いた柳哲雄九州大学教授が総括されておられるように、「瀬戸内海の環境保全に関して議論したこのようなシンポジウムは初めての試みであるが、今後の瀬戸内海のあるべき姿、その実現に向けての実際的な行動計画を決めていくためには、このような議論の場を恒常的に設置する必要がある。そのような場を設置することにより、瀬戸内海の流域も含めた全域のガヴァナンスが可能になる」ことが大きな成果として確認されました。 当報告書は、今回の瀬戸内海セッションを記録として残しながら、このセッションを単に歴史の1断面とするのでなく、今後かかるセッションをどう持続させ発展させていくのかを提起していくことを目的に編纂したものです。 今後同様の場の設営にあたって関係者の参考になればと切に願っています。 最後に当セッションのコ−ディネ−タ−の立場から、関係者の方々のご協力、また事務局の方々のご熱意とご労苦に、心からのお礼と感謝を申し上げます。 |
||
第5回世界閉鎖性海域環境保全会議
瀬戸内海セッション コ−ディネ−タ− 櫻井 正昭(社団法人瀬戸内海環境保全協会顧問) |