参加者から寄せられたコメント


 

 瀬戸内海セッションでは、パネリストと参加者との意見交換を図るため、参加者に対して事前に「コメント用紙」を配布させていただきました。
 参加者から提出のあったコメント用紙をセッションの途中で回収して(回収数48)、コーディネーターがその中からいくつか討議に活用させていただきました。
 当日紹介されたコメントも含め、これらすべてが貴重な資料であることから、事務局では可能な限り原文に忠実に、かつ英文には事務局訳をつけ、テーマ毎に整理してここに掲載させていただきました。
 なお、氏名・所属については省略させていただきました。

 
 
 
 

<コメント1>
あなたが、今後の瀬戸内海の環境保全、環境修復・創造対策などについて、特に力を入れていくべきだと考えられている課題についてお書き下さい。

 

 

瀬戸内法に関して  
 

 現存の規制が、瀬戸内海の汚染管理にとって十分とは言えません。
 廃棄物の不法投棄は続いています。非点源汚染に対する管理方法はありませんし、産業のような点源汚染だけが、重要視されているように思います。[事務局訳]
                       ――――
 瀬戸内海法の体系を、生物多様性の確保、化学物質管理、利用と保全の総合管理の観点から全面的に見直す。
                       ――――
 法規制の更なる整備(目標、目的を意識した改善)、見直し。
                       ――――

  • 一つ一つの対策を着実に実施することが必要。
  • 既存の対策を着実に実施するだけでも更なる効果が見込めると考えられる。
  • 結果実施報告、発表はよいが、実際の結果は瀬戸内海の現状である。今一度、これまでの対策の実施と効果を見直すべきである。
  • 既存のものの実施は目新しさがなく、施策を講じる側としては実績(何をしたかの)につながらないので取り組みが深く踏み込まれないが、重要であると考える。
  • その上で新しい対策を講じていけばよい。
                         ――――
  • 国は、「海は広い」のだから「埋立て」しても影響なしという立場である。
  • 「瀬戸内法」や市長会議などで瀬戸内海の自然を守ろう、残そうとしているが、現実には埋立てによりどんどん瀬戸内海は汚れている。まさに「瀬戸内法」は「ザル法」になっているといってよい状況である。もうこれ以上埋立てないための実行性のある「瀬戸内法」にしてほしい。
  • 地中海も瀬戸内海のように閉鎖性海域だと思うが、地中海沿岸の国では地中海を守ろうというどんなルールがあるのか
 

 

総合管理(ガヴァナンス)に関して  
 

 私が聞いた所では“包括的なマネージメント”“ガヴァナンスのシステム”“ガヴァナンスの責務”“協働の仕組み”等については、「機関間の調整」が鍵を握っているように思いました。全瀬戸内海域(方策と実行計画)のスケールで、利害関係者全員(政府、企業、NGO 、住民グループ等)が参加の上、自治体間で決着をつけ、そして各“地方”ごとに、生態系的・社会経済的観点から、“協働的かつ明確な修復目標”に向かい実行していく必要があるということです。
 きれいな水の保全、瀬戸内海という閉鎖的な浅海の自然の問題に関して言えば、主要な政策は、河川域と沿岸域の統合されたマネージメントが可能である地方レベルで行うべきです。[事務局訳]
                       ――――
 山・川・海の連鎖の回復。
                       ――――
 水深別海域面積管理制度を導入して沿岸域の総合管理体制を構築する。
                       ――――
 生態系を取り戻すためには
  自然海岸の回復
  河川流量を自然に戻す
  漁業者の資源管理
  などがあると思いますが、道筋を明らかにしてほしい。→ガヴァナンスということだと思います。
                       ――――
1 学校教育に、「環境学習」を入れ
2 山、川、海を一体化した
3 官民の活動が必要
4 景観も必要だが、「生」が営まれる状況を認識できる活動をすべき
                       ――――
 住民参加による環境改善
 住民は環境に対して意識向上がなされてきているのに依然として自治体側の意識が向上していない。
 環境を良くするために自治体、学者は何をすべきか?それによって住民に何を手伝ってもらうかを総合的に考えてほしい。

 自治体:金、場所、コーディネート
 学 者:知識
 住 民:モニタリング
                       ――――
 各機関の連携
 瀬戸内法の主旨に沿って、各機関(市民団体等も含めて)が自らの判断で各々の施策を実施していると思うが、それらを総合的に機能させる仕掛けが不足しているのではないだろうか。
                       ――――
 山から川を経て海に至るまでの瀬戸内海全域の総合的統合的管理。
                       ――――
 瀬戸内海の生態系(自然)はどうあるべきなのか。どう利用していくのか。その青地図に対して産、官、民で統一した理解がされていない。利害関係者間で利用形態を(地域別に、詳細に)一致させる必要があるのではないでしょうか。
 また、誰が場を設けるべきでしょうか? 責任所在がわかりにくいです。
                       ――――
 森川海の連携のしくみ作り…縦割り行政でなく、横断的行動規範の作成。(森川海、タメ池の環境修復など上流域の環境創造施策の統合化と実施)
                       ――――
 環瀬戸内連合(環境、国土、通産、自治、文部科学を含む特別立法に則った環境保全型ガヴァナンスとして)の創設を提案する。自治体やNGO 、住民、漁業者が参加する。(国家、産業界、地方自治体が参加する包括的な連合体が必要ではないか)

 

 

埋立て・遊休地に関して  
 

 私たち瀬戸内の環境を守る連絡会は、1996年から1998年の3年間、瀬戸内沿岸3800km を500人近い人達の協力で環境調査を行ったが、大きな問題点として埋立て遊休地が多くあり、また立入禁止区域が多かったということです。海は国民共有の財産という観点から遊休地を放っておくのではなく、企業の責任又は国や地方自治体が妥当な価格で買い上げ、水辺とのふれあい、自然空間を大切にしたエコロジーパークなどを作って住民に開放すべきではないでしょうか。立入禁止区域は企業、工場、公共用地の占有岸壁に遊歩道などを作り、住民が散策や釣りなど海辺に自由に立ち入れることを保証する制度を設ける必要があると思います。
                       ――――
埋立てを禁止する。
                       ――――

  • 瀬戸内海は、産業、生活の場という認識は前提として必要。
  • しかし、これまでは経済発展が優先されてきた。(埋立て等)
  • それにより今、豊かな生活を享受している。
  • しかし、環境悪化はその限界を明示。(持続性への危惧)
  • 今後は、瀬戸内海への“恩返し”が必要。(『海への感謝の気持ち』を取り戻すことが重要…教育、参加、合意づくりを通して、人間も『自然』の一部であるという認識)
                         ――――
  • 「瀬戸内法」施行後も、埋立ては進み、汚染と破壊は続いてきた。特に、沿岸10m 以浅の埋立てが大部分である。
  • その結果、藻場、産卵場、小魚、貝類の生育場所を壊してきている。
  • 埋立ての禁止と生態系の回復のための施策の実行を!!
 

 

海砂採取に関して  
 

 海砂の採取を禁止する。
                       ――――
 阿部さんが指摘されたように埋立てをやめること、廃棄物対策を文字通り真剣に取り組むこと、海砂利採取は遅すぎた観もあるが全面に禁止することが、緊急の課題であると考えます。その際、漁業者、関係NGO の声を十分取り入れてほしい。

 

 

環境修復に関して  
 

 瀬戸内海の利害関係者全員が政策決定、ひいては環境の修復、保護、開発を実行していくのに、関わっていくべきだと思います。[ 事務局訳]
                       ――――
 環境修復・創造ということについては、地元の知恵、NGO の声を十分取り入れ、慎重にやってほしい。フォローも十分すること。単なる事業としてやりっぱなしということにならないように。
                       ――――
 環境アセスメント法の施行に伴い、開発に伴う環境破壊が生じる場合には、その修復が開発業者に義務付けられるようになった。しかし、この制度が発足する以前、すなわちほぼこれまでのすべての事業については、ミティゲーションは義務付けられておらず、開発に伴う環境破壊はそのまま放置されている。これらの環境破壊を修復する費用は誰が負担するのか、費用をどのように集めるかが大きな問題と考える。
                       ――――
 環境保全、修復並びに現状認識、社会認知に向けての広報活動(マスメディアの利用)。
 環境保全、環境修復、創造対策どれも重要だが、費用がかかる。  費用支出、費用負担が社会的支持を得るため、瀬戸内海の環境負荷や修復に関する科学的解明や修復に関する技術開発に力を入れるべき。

 

 

潮間帯・干潟・藻場に関して  
 

 コンクリート垂直護岸の撤去と遊休埋立地を砂浜・干潟・葦原・浅海・藻場として復元する。→潮間帯の復活
                       ――――
 発表意見にもあったように、干潟、浅瀬、藻場の回復が重要。
                       ――――
 藻場、干潟等の回復。生態学的知見に基づくやり方が必要。
                       ――――
 埋立てにより藻場をなくし、税金を使って新たに藻場を再生するのは自然を壊して自然を作ろうという無駄なことと思える。「自然に勝るものなし」といいたい。「一度壊された海は元には戻らない。」
                       ――――
 浅海や干潟の生物の機能は未だ十分な調査研究がなされているわけではないが、その重要性は認識されつつある。河岸、海岸を自然護岸に戻すとよい。
                       ――――
 沿岸域藻場、干潟の保全と創成。
                       ――――

  1. 海岸、干潟、浅海域の保全と復元・造成。 どこでどのくらい、またいつまでにするのか、計画を作成する必要がある。
  2. 計画の作成の際は、誰がどんな方法で参加していくのか、合意形成の方法を研究、検討する必要がある。
 上記の点について、それぞれの関係者の意見を伺いたい。
 

 

漁業・生態系に関して  
 

 瀬戸内海の問題は、同じ閉鎖性海域であり、夏に富栄養化や有害藻が異常発生する点で、バルト海ととても類似しています。バルト諸国を含め、国際的に協力を仰ぎ、各国の経験を、瀬戸内海の生態学の研究に役立てていくことを提案したいと思います。生態の毒物学専門家として、今後、有害藻の異常発生(赤潮中の)に関する調査を進めることを提案します。私の経験から申し上げると、有機物質による汚染が毒性藻の発生に及ぼす影響について、もっと注目すべきだと思います。[事務局訳]
                       ――――
 今後の発展は、国全体および一人当たりの、エネルギーや水のような、自然資源の消費量を減少させていく、社会の力量によるところが大きいと言えるでしょう。瀬戸内海地域は、魚介類やその他の食糧源から、どれくらい自給自足をしているのでしょうか?自分達の食糧源はどこなのか、国民は意識しているのでしょうか?消費者がもっと関わっていく必要があります。[事務局訳]
                       ――――
 生態系の回復。
                       ――――
 親水性レジャーの開発が大切だ。瀬戸内海を愛することになるのではないか。ひいては、環境保全につながるように考えている。  私は魚釣り文化を育てたいと思っている。海区漁業調整委員会のあり方についても疑問を持っている。
                       ――――
 垂直護岸を捨てて、自然海岸にする。ただし、防災との関連を無視できないので、うまい調和が必要。
                       ――――
 赤潮、貝毒等の有害有毒微細藻類に関する研究。
                       ――――
 生態系の保護(漁獲量制限)と放流の量と時期を見直す。
                       ――――
 浅海有光層の保全・管理が大切である。
 瀬戸内海の生態系を支えているもの(基礎生産)は、表層のプランクトンだけでなく、海底で生産される(底生生物による)基礎生産も無視できない。
 瀬戸内海は、水深が浅く、海の底での生物生産が可能な有光層のエリアも広い。(瀬戸内海全体の25%を占める)このような浅海有光層を保全・管理・創造していくことが今後の課題の一つと考えられる。
                       ――――
 食糧の安定供給はわが国にとって非常に重要な課題であり、輸入に多くを頼る水産物も同様である。健全な漁業が営まれる水域環境は健全であると考えてよい。そのためには海域の生態系の構造や物質循環のメカニズムを十分に理解することが重要である。陸域からの流入負荷量の変動は海域環境の変化を引き起こすので、それらの関係を理解した上で、負荷削減対策を講ずる必要がある。

 

 

モニタリング・環境アセスメントに関して  
 

 モニタリング計画やデータベースシステムは、空間と時間の変化や、瀬戸内海に影響する様々な要素を、認識していくべきだと思います。[事務局訳]
                       ――――
 シミュレーションとモニタリング。

 

 

環境学習・NGO に関して  
 

 環境保護に関し、努力し始めたということが、私達にとって最も収穫でした。
 これからも、環境教育を十分受けていない、住民や地域社会の意識啓発の向上に、しっかりと関わっていくべきだと考えています。[事務局訳]
                       ――――
 政府やNGO の海洋環境の問題に関する取り組みに加えて、適切な授業計画やカリキュラムに沿って、海洋環境教育を促進していくことが重要だと思います。そうすれば、環境保護問題に将来取り組んでいく子供たちの中に、環境保護問題は重要だという意識が生まれます。中には将来、環境保護問題を広めるよき教師となる子供もいるでしょう。[事務局訳]
                       ――――
 ワークショップやグラウンドワーク(労力の提供)などの手法による住民参加の制度を作り出すことが必要である。
                       ――――
 環境保全、修復に関する教育カリキュラムの義務教育への導入。
                       ――――
 前半最後の話の中の住民の声をどのように政策に結びつけるかという課題が重要だと思います。
                       ――――
 学校教育活動の充実<環境教育の義務化>…教育カリキュラムの中に環境の保全・創造に関する取り組みを義務付け実施する。
                       ――――
 環境教育が大切。これは子供だけでなく、大人に対する教育が重要。特に、海の環境の現状を正しく理解することが、あらゆる政策の基本。平均的な国民は、年に数度、潮干狩りや海水浴に行く程度で、食卓にも魚が並ぶ現状から、海の危機の認識がないと考える。
 環境保全、環境修復に相当の税金を使う必要があると考えるが、国民のコンセンサスを得るためには、国民の海に対する共通理解が必須。

 

 

その他  
 

@科学のために:
 現在の体制に対し、時間や規模に関する適切なデータや情報を元にして、組織的に取り組むこと。
A管理のために:
 意志決定の際、組織的に取り組むこと。科学者と管理者間の意志疎通が必要。
B長期管理に向けて:
 市民、科学者、管理者、政治家が協力しながら、計画を立案していくこと。[事務局訳]
                       ――――
 瀬戸内海の環境保全の主な問題は、船や沿岸域から流出し、拡散している油や汚染を、減少させていくことではないだろうか。[事務局訳]
                       ――――
 第三者の立場から、一般的なコメントを述べさせて頂きます。建設的な提案として、理解頂ければと思います。

  1. 利害関係者全員の参画強化(過程/対話において)
  2. 効果的な環境保全活動の展開
  3. あらゆるレベルの人々において、支持されるような教育と意識啓発活動
  4. 市民社会の向上
  5. 自然科学と社会科学の両面の調査
  6. 効果的、かつ実践的な規制の樹立 [事務局訳]
                       ――――

 瀬戸内海の全海域と沿岸景勝地を世界自然遺産に登録すべきことについて、取り組むべきだとする提言を行いました。(本会議のポスターセッション出題「3-115」)
 ユネスコでは世界的に
 @文化遺産登録に偏重してきたきらいがあり、自然遺産が遅れがちである。
 A戦争、天災等の事故対策が不十分とされている。
 瀬戸内海の雄大な多島美景観は世界に類がないと「瀬戸内法第3条」で定めている。
 世界遺産条約に加盟した(1992年)わが国では、これらの自然遺産登録を急ぐことについては条約上の履行義務がある。国内法を国益や省益を優先して運用してはならない。世界的な条約上の国際的標準で国内法を運用し、瀬戸内海の活用を考えたい。
                       ――――
 島は瀬戸内海に張り出したいろいろな意味での海の観測地点である。これまで見捨てられてきたという反省を生かすには、平成の町村合併の動きをチャンスにしていただきたい。このことが環境保全につながると思います。
                       ――――
 総合的水処理施設の増設。
 安価で低エネな環境保全器具類の開発。
                       ――――
 国家レベルでの予算化。
                       ――――
 すべきこと、してはならないことは各セクションごと立場ごとにわかっている。ただその立場の人が相対ではなく、具体的な目標を定めた取り組みが必要に思われる。
 それぞれに責任があり、取り組むべき問題があるはず、法の構築が机面上、少意見に委ねすぎる結果だと思われる。
 現実に「廃掃法」及び新規制定された関連法しかり、最終処分またはその地域、国が受け皿(処分先、処分方法)を確立することであり、法の制定、その取り締まりが目的でないはず。本来の責任主がどこにあるのか、国民に説明及び取り組みを周知するべきものと考えます。
 高度成長期の取り組みを指導してきたのは国・行政であるはず。
「守れない処理困難な仕組みの法律は制定しない」
「守るものが損をする」
「守るものが馬鹿を見る」
                       ――――

  1. 「沿岸域」概念の導入
  2. 陸地の土地利用を含めた環境保全策:陸上の都市化問題を除外しては不十分である。
  3. 総合的な法制度の確立
     @ 「環境保全」型立法は、環境行政を環境行政機関の担当だけであり、十分な効果が上がらないことは歴史が示した。
     A 開発、地域振興担当機関も含めた横断的制度が実効性のあるものとすることが必要。
  4. 地域で生活ができない方向での環境保全は、意義が小さい。
     (自然環境保全区域ではない)
                       ――――
  • 各水域におけるCOD、T−N 、T−Pの環境基準達成のための調査研究(各水域ごとの適正流入負荷量の算定)
  • 農薬の影響………………………調査・対策
  • 界面活性剤(分解生成物)………調査・対策
  • 防腐剤の影響……………………調査・対策
 
 
 
 

<コメント2>
発表意見に関して、コメントがあればお書き下さい。

 

 

瀬戸内法に関して  
 

 実効ある瀬戸内法への改正を!

 

 

総量規制・下水道に関して  
 

 今までに、どんな排水処理がここで実施されたか知りたいです。また、ゴミから窒素を取り除くのがどうして難しいのか知りたいです。[事務局訳]
                       ――――
 まもなく始まる総量規制(N,P)の具体的な意味と活動のあり方について、誰がどの様に規制を守るのか?具体的な数値目標はどうするのか?
                       ――――
 チェサピーク湾(CBP)2000年の計画。
                       ――――
 生態系への配慮がなされていない現在の下水道整備が瀬戸内海の環境回復に対しての効果には大いに疑問があります。
 北九州の洞海湾の水質改善のグラフを見ても、下水道普及が進む前にすでに水質改善が図られており、下水道が最も効果的といえるものではありません。
 むしろ、今、進行中の流域下水道は、ますます川と海のかかわりを薄くし、生態系を貧しくするものであるように思えます。

 

 

総合管理(ガヴァナンス)に関して  
 

 各分野、各主体の協力、パートナーシップ。
                       ――――
 目標について共通の認識をもつとともに、目標の具体的なイメージが必要との発言が印象的であった。

 

 

埋立て・遊休地に関して  
 

 海は国民共有の財産という観点から次の2点を質問します。

  1. 埋立て遊休地の有効利用を図る考えはあるのでしょうか?その具体策は。
  2. 企業、工場の占有岸壁を住民に開放するための障害は何か、開放することは可能とお考えでしょうか?
 

 

潮間帯・干潟・藻場に関して  
 
  • 藻場、干潟はアマモなどの大型藻類のみに注目すべきではなく、小型底棲藻類やバクテリアの作用がそれ以上に重要。
                       ――――
  1. 海岸、干潟、浅海域の保全と復元・造成どこでどのくらい、またいつまでにするか、計画を作成する必要がある
  2. 計画の作成の際は、誰がどんな方法で参加していくのか、合意形成の方法を研究、検討する必要がある。上記の点についてそれぞれの関係者の意見を伺いたい。
 

 

漁業・生態系に関して  
 

 漁業者が丘に登って植樹する、という話を聞いて、特に感動しました。
 漁業者が、魚や他の魚介類の消費者と、もっと接点を増やしていくことが、日本人には必要であると思います。[事務局訳]
                       ――――
 天然魚の漁獲量は減少傾向にあるということであるが、養殖魚はどのような傾向にあるのか教えてほしい。
                       ――――
 漁獲過多に対する資源保護の視点からの問題提示が必要。
                       ――――
 魚釣り師の立場から言うと、漁師の魚のとりすぎのことを思う。
 魚を根っこからとり尽くすような網漁は困る。
                       ――――
 ダムの水の放流の仕方について、初めて実態を聞いた。そのような情報を開示し、瀬戸内海に影響の及ぶものについては、最も好ましい悪い影響が最小となるやり方を、オープンな場で決めて実施する必要がある。河口堰については、実態はどうなのか?放流の仕方に改善策はあるのか?ということも知りたい。赤潮との関連でも重要と考えられる。
                       ――――

  1. ダム放流の仕方についての金子氏のアイデアと同様のことを思う。
    海洋生態系のメカニズム・プロセスを考慮したダム放流を望む。
  2. これまでの汚濁物質削減にもかかわらず、海域環境がよくならない点については海洋学・海洋生態学者の知恵が必要。
  3. 漁獲の減少についても同様。
 

 

モニタリング・環境アセスメントに関して  
 

 モニタリングの充実、強化/物理的のみならず生物的・生態的指標PRTR(環境ホルモン)も含めた充実強化が必要と考えられる。

 

 

環境学習・NGO に関して  
 

 旧運輸省の環境復元の事業は、海域全体との規模の比較において量的に不十分だし、質的にも満足のいくものではない。もっと大胆な取り組みを望む。
 港湾計画の策定の際に住民・NGO の関与を法的に整備すべきである。
 岡市氏の提案をぜひ実現してもらいたい。
                       ――――
 11月20日のNGOフォーラムで報告いたしましたようにNGOと他のセクターの共同作業が重要であると考えます。環境創造という考えで安易に自然が回復できるとは考えてほしくない。
 環境の修復回復は重大であるが、行政だけで成功するとは考えない。福田さんは、須磨の例などを環境整備の例で上げているが、ほこりっぽい運動場の印象がある。住民の知恵を求めれば、だいぶんましになると考えています。
                       ――――
 漁業従事者、沿岸住民も含めて、国民の環境学習・モラルの向上が必要。
                       ――――
 世界遺産は全人類の共有至宝であり、かつ世界平和の象徴である。A 級の文化遺産であるべきアフガンの石仏破壊の暴挙(4月)は、ニューヨークのビル破壊テロ(10月)に続いている。
 世界平和を築き、地球環境保全を実践する課題として、世界遺産→瀬戸内海を平和教育と環境教育の教材としてさらに活用したい。<とりわけ子供心の活性化として>
とりわけ、瀬戸内海の生態系と景観は人類の財産であって、国益優先の立場からのみ判断してはならない。
                       ――――
 具体的プログラムをまず行政・企業・市民団体からそれぞれ示す。
 定期的に合同会議を開いて、問題点を洗い出す。
 そして決まった計画を普及させる。そのために市民への情報公開をホームページ、資料等に示し、理解に努めさせる。最終的には水域もわれわれ人間と同じように命がある(水質を悪化させない、自然を大切にする)という考えを身に付けさせ日々の活動に生かすことが大切だと思う。
                       ――――
 「歴史、文化に配慮した環境教育」という考えはとても面白いと思います。
                       ――――
 国民自身が瀬戸内保全の意識をもてるような環境教育を!
 行政とNGOのパートナーシップの確立を!
                       ――――
 環境教育の話が多く出されたが、本当に大切だと思っている。われわれ研究者も積極的に関わっていかなければならない。また、市民サイドもわれわれを利用してほしい。
 われわれは海の研究に携わっているから、みんなが海のことを知っていると錯覚しているが、本当はあまり知られていないのではないか。
                       ――――
 流域ごとの地域住民の啓発活動が重要との発表については同感。
 現在、岡山の旭川においてこのような活動が行われており、「源流の碑」運動など成果が上がりつつある。
                       ――――
 環境教育は重要と認識されながら、ある一面教育者の自主性に任されており、システム化された(システムが良いか否かは検討を要するが)教育がなされていない。環境教育を義務化し、教育の中に取り組む必要があるのではないかと感じている。

 

 

その他  
 

すばらしい会議でした![事務局訳]
                       ――――
 どの発表も、簡潔明瞭でした。様々な利害関係者全員の間に、効果的な参画・協働意識が、既に存在している証拠だと思います。
 また、主催者の皆様の積極的な姿勢に感銘を受けました。今後の活動に、是非関わっていければと考えています。[事務局訳]
                       ――――
 どの発表も、具体的かつ明確でした。[事務局訳]
                       ――――
次の通り、提案したいと思います。
@ 海洋法律を改正してはどうでしょうか?環境省は利害関係者全員と関わるべきですし、陸上における土地利用や植生の変化を、考慮するべきだと思います。
A 汚染者負担制度(不法投棄に対する罰金)を採用してはどうでしょうか? 瀬戸内海の水質向上に役立つかも知れません。[事務局訳]
                       ――――
 なぜ神戸空港を今の時期に建設する必要があるのか? 発言と矛盾する 説明責任は?
                       ――――
 チェサピーク湾における

  • 説明責任(=施策の評価→たとえば、干潟造成がどれだけの効果をもたらすか?)
  • 環境倫理
  • 明確な指標によるパフォーマンスの説明は瀬戸内海において、欠けている。
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  • いくつかの指摘があったが、行政の縦割りの改善、緊密な連携が必要。
    (既存のものを見直し、行政機関間の連携を図る)
  • 既存のシステムにもう一度息を吹き込むような施策・対策が必要。
    (つまり制度(会議)の組み直し)
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 パネリスト間のディスカッションは行わないのでしょうか?
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 行政担当者は、権限を意識した発言であり、もう一歩踏み込んだ発言を。
(例)港湾行政における環境考慮は十分に価値あるものであるが、問題は港湾区域になれば、他の海域よりも環境を保全するレベルが低くなることである。大規模事業の多くは、当該海域を港湾区域に組み入れた後、アセスメントを実施するため、アセスメント制度の目的達成が適法であっても不当という結果を招くこととなる。むしろ、遊休港湾施設の廃止と港湾区域の減少を考えるべきである。
 瀬戸内海は、国立公園の一部であるが、その点からの発言、発表が不十分である。国全体から見れば、国立公園制度の軽重が問われるように考えられる。
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 心の問題と水。

 

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