干潟で見られる生物2

 さらに沖に向かうと、泥っぽい地面はだんだんと砂混じりの地面に変化します。地面にはたくさんの小さな穴が開いており、穴の中からゴソゴソと1cmくらいの小さなカニがたくさん出てきます。コメツキガニやチゴガニです。ハサミを使って砂を口に運び、口の中にあるブラシ状の毛を使い、砂中の有機物だけをこしとって食べます。
 付近には、大きな白いハサミを振りながらダンスをするハクセンシオマネキがいます。このカニはオスだけが大きなハサミを持ちます。ハサミをリズミカルに動かす行動は、ウェービングと呼ばれ、メスに対する求愛行動や縄張りを守るための威嚇行動と言われています。

 泥っぽい砂の中には白く柔らかな殻を持つエビのような生物が住んでいます。英名でゴーストシュリンプ(幽霊エビ)と呼ばれるニホンスナモグリです。よく似た種類のアナジャコもいます。どちらも砂泥中に巣穴を掘って暮らします。ほかにも砂泥の中からはゴカイの仲間が数多く出てきます。

 波打ち際に近づくにつれ地面はさらに砂っぽくなります。所々にある潮だまりにはハゼの仲間がいます。
 また、死んだ魚の肉を好んで食べるアラムシロガイが、餌を求めて這(は)い回っています。貝殻や砂粒がくっついた太さ1cmほどの砂から顔を出しているパイプは、ゴカイの仲間であるスゴカイイソメの住みかです。

 丸い甲羅が特徴的なマメコブシガニ、貝殻を背負ったユビナガホンヤドカリ等いろいろな生物がいます。

 砂の中には、アサリやシオフキガイ等の二枚貝が生息しています。

 

 また、「干潟」では、シギ類やチドリ類等多くの鳥にも出会えます。シギ類やチドリ類は、その長いくちばしを使い、底生動物を捕まえて食べます。このように干潟にはいろいろな環境があり、いろいろな生物が生活しているのです。

 ここにご紹介した生物は、干潟で見られる生物のほんの一部です。実際に干潟に出て観察すれば、より多くの生物に出会えるでしょう。運が良ければ、カブトガニのような珍しい生物にも出会えるかも知れません。瀬戸内海の干潟にはこういった珍しい生物も生息しているのです。

 

前のページ次のページ