- 活動名称
- 瀬戸内海流入河川(香川県)における水生生物調査と
その成果を生かした絶滅危惧水生生物保全活動 (香川県)
活動の概要
● 趣 旨
香川県における瀬戸内海流入河川に生息する絶滅寸前のカジカ陸封型(香川県絶滅危惧T類)をはじめとする種々の水生生物の生息状況を、香川県立高松工芸高等学校環境研究同好会と協力して調査し、その成果を生かして、一般市民へ自然との共生についての普及啓発を行い、さらには実践的な保全活動に取り組む。
● 内 容
1.水生生物調査
2.保全・再生活動
3.成果発表
● 実施日
平成20年4月29日(火)、6月29日(火)、
8月21日(木)、8月23日(土)、8月24日(日)、
9月1日(火)、9月6日(土)、9月7日(日)、
9月27日(土)、11月15日(土)、11月22日(土)、
11月23日(日)、11月29日(土)、
平成21年1月10日(土)、3月8日(日)、3月15日(日)
● 実施場所
香東川、土器川、鴨部川 (香川県)
● 実施結果と成果
水生生物調査では、上記実施日に述べ96名の参加がありました。香東川は、カジカ陸封型の四国個体群にとって最後の砦です。そこへは、多目的ダムが建設される計画があり、危機的な状況です。2年ほど前より、その河川流域は住居移転等が始まっており、今夏には住民がいなくなりました。河川の手入れが放棄され、流れの陸地化が進み、至る所で部分的な付帯工事がなされ、生息環境は荒廃していました。3年前は3km程の河川区間で20匹程度、たも網による採補が可能でしたが、今回は2匹へと激減しました。他にはカワムツ、タカハヤ、カワヨシノボリ、水生昆虫ではヘビトンボやカワゲラ・カゲロウ類が多数見つかりました。この調査結果は、日本動物学会第79回大会にて発表し、約1000名の関心をひくことができました。
また、平成15年度より行っているニッポンバラタナゴ(絶滅危惧TA類)の保護活動も順調に継続でき、今年度も保護観察池で約10000匹の再生産が確認できました。今は、そのメカニズムの解明や周辺の水生生物との関係の調査、周辺地域の生息調査を行っています。
(助成額:10万円)